「顧客との接点を大切にしたい」すべての経営者、マーケターはそう思っていることでしょう。アプリの活用はこの課題に対して大きな可能性を秘めています。 Google が 2023 年に行った調査からは「アプリを利用し始めることで、サービスの利用時間が純増する」「アプリ利用が購入を後押しする」「アプリを通じてサービスの利用が習慣化する」といったことが明らかになっています。また「アプリは Web に取って代わるものではなく、総利用時間が積み重なって増加していく、両立し得るもの」といったことも判明しています。ウェブとアプリを統合した活用、そのための包括的なデータ収集はアプリを運用する企業にとって重要な課題と言えます。
ウェブとアプリを統合したデータの収集は、新しい Google アナリティクスである Google アナリティクス 4 で強化された特徴の一つです。このたび、日本航空様にて 新しい Google アナリティクスを導入、ウェブとアプリの価値を可視化した事例をご紹介します。
そこで日本航空様では、GMP パートナーである 株式会社イー・エージェンシー の支援を受け、いち早くGoogle アナリティクス 4 を導入しました。日本航空株式会社 Web販売部 1to1マーケティンググループの小川 拓也様はGoogle アナリティクス 4 導入による変化を以下のように話しています。
「GA4 導入後の最も大きな変化はアプリのデータをウェブサイトと同一プラットフォームで計測できるようになったことです。JAL のアプリは native(アプリそのもので設計された画面・機能) と in-app ブラウザ(アプリ内にブラウザを設置、そのブラウザ上にウェブページを表示)で構成されており、これまでnative部分の計測は Firebaseなどのアプリ用アナリティクスツールを使用していたものの、Google アナリティクスで全体像を把握しようとする際は、アプリ を参照元として、つまり外部サイトのような位置づけで処理していました。それでもある程度分析は可能でしたが、アプリユーザーの精緻な行動を把握する上では見誤ることも多い状態でした。
今回、新しい Google アナリティクスで、アプリとウェブサイトを同じものとして計測できるようになり、アプリを使ってユーザーがどんな行動をしているのか、どの程度の売上があるのかがウェブサイトと比較することが容易になりました。これによりアプリに対する投資をどうすべきかの議論を、社内の他部門も巻き込んでより進めやすくなると思っています。これまでも「アプリは大事だ」ということをなんとなく一般論では語ってはいましたが、定量化、ウェブサイトとの比較をやりきれなかった中で、新しい Google アナリティクスの導入活用は非常に大きな一歩です。」