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マーケティング担当者と Econsultancy / Google との質疑応答: データをより有効に活用する方法
2017年12月25日月曜日
この記事は、Google アナリティクス ソリューション 英文ブログ記事 「
Marketer questions answered: Econsultancy and Google on how to better use data
」
を元に構成しております。
Stefan Tornquist 氏(Econsultancy)および Casey Carey(Google)との Q&A
データ中心のマーケティング戦略を推進するにはどうすればよいでしょうか?どのチームがそうしたデータにアクセスすべきでしょうか?データを有効に活用するには、どのようなトレーニングが必要でしょうか?
11 月 15 日、Google と Econsultancy が開催したウェブセミナーでは、マーケティング担当者からこうした質問が寄せられました。このウェブセミナーでは、先頃、データを活用して業界トップを維持する方法を明らかにするため、700 人のマーケティング リーダーを対象に実施した
共同調査
を取り上げ、
Casey Carey
(Google のプラットフォーム マーケティング責任者) と
Stefan Tornquist 氏
(Econsultancy のリサーチ担当副社長)が調査結果を紹介するとともに、いくつかの重要なポイントを明らかにしました。
今後のマーケティングに欠かせないスキルやトレーニングから、データに基づく意思決定の実践方法まで、内容は多岐に渡ります。このセミナーを通じて、多くの企業が業績向上を目指してデータと分析に注目していることがわかりました。
講演後、ウェブセミナー参加者が Casey と Stefan 氏へさまざまな質問をしました。ここでは、その中で特に印象的だった回答をご紹介します。詳しい内容をお知りになりたい場合は、
データを活用して顧客満足度を高める 7 つの方法
の動画をご覧ください。ウェブセミナー全編とその後の質疑応答が収められています。
1. マルチタッチまたはデータドリブン アトリビューションを手掛けるにあたり、マーケティング チームが最初にやるべきことは何でしょうか?
Casey: 第一に、アトリビューションは決して簡単ではありません。アトリビューション プロジェクトを手掛ける場合、まずやるべきことはデータの整理です。すべてのキャンペーン、考えられる顧客タッチポイント、コンバージョン イベントを関連付け、チャネル、プレースメント、サイトなどを体系的に分類してください。
次に、アトリビューション モデルへの移行がもたらす組織的、文化的な影響を考慮する必要があります。多くの企業ではチャネルごとに部署が分かれています。すべてのチャネルの成果を把握し、最適な組み合わせを見つけるには、これらの壁を取り払わなけばなりません。そのためには
経営陣の賛同
が不可欠ですし、すべてのチームが必要な変化を前向きに受け入れる必要があります。
2. 「アナリストではないし、これは自分の仕事ではない」と考えているマーケティング スタッフの意識を変え、データをもっと活用してもらうには、どのようなトレーニングが効果的でしょうか?
Stefan: 多くの企業がトレーニングを費用のかかる「技術的な訓練」または「福利厚生」と捉えています。しかし、マーケティングの高度化と専門化が進むにつれ、統計学や分析手法の基礎、思考方法、さらには財務やビジネスに関する知識まで、多方面にわたる継続的なトレーニング プログラムが必要になってきました。テクノロジーそのものについてのトレーニングも欠かせません。
当社の調査によると、適切なトレーニングを受けたマーケティング担当者は技能が向上し、組織での在籍期間が長くなり、昇進の機会も増えることがわかっています。
データ活用のトレーニングについて詳しくは、
How to make everyone on your team a data-savvy marketer(データに精通したマーケティング担当者を育てる方法)
をご覧ください。
3. こうした変革を主導し、関係者の賛同を得るには、どのようなスキルが必要でしょうか?
Stefan: 「マーケティングおよび分析」と「業績」には密接なつながりがあります。データドリブン マーケティングへの移行を目指すリーダーは、自分の会社の主要目標と問題点を理解すると同時に、理解しているという事実を周囲に示す必要があります。抽象的な分析原理を実際の成果やビジネス KPI に関連付け、データとインサイトのギャップを埋める能力も求められます。実用的なインサイトはいずれもデータに基づいており、ビジネス促進につながる真の答えがデータの中にあることを示すスキルも欠かせません。
4. 適切なリソースを入手し、成功へ向けて組織的に変わろうとしている企業に対して、ベンダーやコンサルタントはどのような支援をしていますか?
Casey: 多くの場合、ベンダーが商品やサービスを販売する時に目標としているのは、そのテクノロジーがお客様のリソースや組織構造に与える影響を最小限に抑えることです。テクノロジー ソリューションを購入するときは、全社的なプロセスや戦略の一環として捉え、その支援をベンダーに依頼してください。
私は見込み顧客と話をする際に、「このソリューションは当社の組織構造にどのような影響を与えますか」、「これを成功させるには、何人のスタッフ、どのようなスキルが必要でしょうか」、「他に検討すべきサービスはありますか」といった質問を受けるのをいつも楽しみにしています。話しをすることで、こうした見込み顧客がソリューション投資のビジネス価値に気づいてくれると確信できるからです。
5. 重要なトレンドや変化を KPI に確実に反映させるため、データや分析の観点からどのような対策を講じていますか?
Stefan: バランスが大切です。当社が提供するインサイトは、メール マーケティングの成果を改善するための部分的な調整などにとどまりません。データ分析とクリエイティブの両面から検討し、「 5 年後、お客様がどのような行動を取っていた場合に現在のビジネスモデルは時代遅れになるのか」など、より大局的に考察する必要があります。
Casey: 周囲の状況に広く目を向け、あらゆる事態に備えることが重要です。KPI の実現と最適化にばかり注目しがちですが、それだけでは大勢を見失ってしまいます。
6. 「変化」に関して言えば、用語にこだわる企業も多いかと思います。従来の「マーケティング」という用語は、今日のマーケティングの実体を言い表していないのではないでしょうか?
Stefan: おそらく、現代のマーケティングは「マーケティング」の範疇に収まらないでしょう。当社では「デジタル マーケティング」と言っていますが、それでも古臭い感じは拭いきれません。今日のマーケティングは「デジタル」が当たり前ですから。
とはいえ、私たちが変えようとしているのは呼び方ではありません。まずは、こうした「用語ありき」の考え方を変えることです。たしかに、「マーケティング主導の変革」といった新しい用語を用いることで、他の関係者の認識がある程度変わるのは事実です。しかし、肝心なのは、顧客との関係を担うのがマーケティングであり、顧客に関する知識を深めていくのがマーケティングであるという事実です。そういった意味で、変化の中心であることに変わりはありません。
データを活用してマーケティング組織全体を改善する方法については、
マーケティング担当者向けハンドブック
をご覧ください。総合的なデータ戦略の立案方法を詳しくご紹介しています。
投稿者: Matt Earp(Google アナリティクス チーム、コンテンツ マーケティング ストラテジスト)
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