この記事は、Google アナリティクス ソリューション 英文ブログ記事 「From Insights to Impact: Driving Value with Analytics」 を元に構成しております。
今週開催された eTail West で、Google は Kohl's の戦略的マーケティング担当副社長 Chris Duncan 氏との共同プレゼンテーションを行いました。Kohl's は年商 190 億ドルを超え、オムニチャネル アナリティクスにおいても躍進を続ける小売企業です。まず、Google アナリティクスのマーケティング責任者を務める Casey Carey により、Google が Harvard Business Review と製作した新しいレポートの要点が、続いて Chris Duncan 氏により、Kohl's の長期戦略である Greatness Agenda に関する紹介が行われました。Greatness Agenda は 2014 年に開始された取り組みであり、Kohl's が「アメリカで最も魅力的な小売企業」となることを目指すものです。
近年「マイクロ モーメント」が自社のビジネスにおいて影響力を増していることに注目してきた Kohl's は、測定と分析を重ね、次のようなインサイト、すなわち知見や洞察を得ることができました。
昨年のデジタル デバイスによるアクセス件数は、全店舗の来店数の合計を上回っている。
売上の多くを担っているのは、複数のマーケティング チャネルと接触したユーザーである。
オンラインで接触のあるユーザーは、実店舗での利用額も多い。
こういった分析を踏まえ、Kohl's はチャネルをまたいでユーザーとのエンゲージメントを強化する方法を模索しています。ダイレクト メールとデジタル ディスプレイ広告を組み合わせることでダイレクト メールの投資効果を高めたり、メール マーケティングとソーシャル メディアの融合によってアプリのダウンロード数を 180% 増加させたほか、デジタル ディスプレイ広告と有料検索でハイパーローカル的な手法にも取り組んでいます。つまり、分析によって得たインサイトを基に、行動に移しているのです。
インサイトを行動に変えることは、Google アナリティクス チームにとっての最重要テーマです。Harvard Business Review との共同研究もそのテーマに向けた取り組みのひとつで、優れた企業がどのようにインサイトを活用し、顧客価値を向上させているのか明らかにすることを目指してきました。この共同研究の調査結果は非常に有用なものでした。たとえば、データの統合を通じて顧客の購入プロセスの全体像を明らかにすることで、株主価値にして最大 8.5 倍もの成長を遂げている企業の存在も明らかになりました。
レポートでは、分析とそれに基づく実践によって顧客や自社が得られる価値を増大させている、Kohl's のような優れた企業の事例を紹介しています。ぜひレポート全文をご覧ください。
投稿者: Jocelyn Whittenburg(プロダクト マーケティング マネージャー)