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事例紹介 – ウェブ サイトのリニューアルを成功へ導いた「WWF Japan」のアクセス解析への取り組み
2010年5月24日月曜日
2010 年 5 月 24 日
Posted by Analytics チーム
今回ご紹介する
WWF Japan
は、自然保護、地球環境の保全を支援する世界的な団体です。そのWWF Japan が 2009 年の 10 月にサイトの大規模なリニューアルを行い、インターネット経由の支援の量と金額を向上させることに成功しました。そのリニューアルの前後で、Google Analytics によるアクセスの分析が徹底的に行なわれ、リニューアルの成果に結び付きました。
* リニューアルの背景
WWF Japan がウェブ サイトを立ち上げたのは約 10 年前です。その後、専任の運用者が明確にはいない中、日々活動報告やお知らせを継ぎ足していき、総ページ数は 2,000 ページを超える規模になっていました。はじめはわずかだったインターネット経由の支援も、ここ最近は個人の寄付全体の半分近くがインターネットから申し込まれるまでになっていました。
こういった状況からインターネットの重要性とさらなる改善の必要性は理解していましたが、いったいどこから改善に手をつけたらよいのか分からない状態が続いていました。大事なリニューアルを客観的な根拠をもとに成功させたいと考える WWF Japan と、アクセス解析で社会貢献に取り組みたいと考えていたアクセス解析イニシアチブが出会ったことで、リニューアルのプロジェクトが一気に進みます。
アクセス解析イニシアチブ
は、2009年 4 月に立ちあがったばかりのアクセス解析に取り組む人々の協議会です。参加したのは、大小の事業会社でアクセス解析に取り組むウェブマスターや、制作会社、マーケティングコンサル会社など、いずれもアクセス解析のスキルアップをしたい、と思ってあつまった10 数社、25 名のチームで
Google Analytics 認定パートナー
の
アユダンテ株式会社
も含まれています。
WWF Japan は、以前からウェブ サイトに導入していた Google Analytics のアクセス解析データをすべて、このチームに公開するというリスクを乗り越え世界的にもあまり例を見ない画期的なワークショップによるチーム解析の試みが実現しました。
* コンバージョン改善に貢献したアクセス解析
その後、このワークショップにも参加したWeb 制作とコンサルティング会社が、ワークショップの解析結果をもとにリニューアルを実施します。2009 年の 10 月 にサイトをリニューアルしてから年会員の入会や寄付の申し込みが大幅に増加し、リニューアル前の半年間と比較すると、コンバージョン数(会員の入会数)が約 2倍(+ 105 %)という大幅な改善になっています。その間、セッション数やユニークユーザーの増加はほとんどありません。主な指標の変化は下記の通りです。
コンバージョン
コンバージョン数(会員の入会)+105.20%
コンバージョン数(寄付 + 79.41%
コンバージョン数(キャンペーン) +129.71%
訪問数
セッション数 +7.58%
ユニークユーザー数 +8.15%
コンテンツ利用状況
ページビュー +3.77%
平均ページビュー -3.55%
サイト滞在時間 -0.73%
直帰率 -1.38%
比較期間
リニューアル後 : 2009年10月20日~2010年4月13日
リニューアル前 : 2009年 4月28日~2009年10月19日
* 実際の分析のステップ
実際におこなわれた分析は、下記 3 つのステップで進められました。
ステップ 1 改善の方針 ~ 新規訪問者の獲得かサイト内改善か
まず、WWF Japan のサイト全体を分析する視点から、ユーザー数は多いのにコンバージョンが極端に少ないということがわかりました。そのため、寄付を増やすにはむやみに新しいユーザーを呼び込むのではなく、アクセスは現状のままでコンバージョン率を向上させる方が重要だという判断になりました。
ステップ 2 入口の分析 ~ トップページなのか活動ページなのか
次に閲覧開始ページの分析から、サイトの入口とユーザーのタイプが大きく 2 つに分かれていることがわかりました。一つはトップページ、それも「WWF」という検索キーワードで訪問してトップページに来るような「ブランド指名」の訪問者です。もう一つは、ニュースサイトなどからリンクをたどって訪れる動物や地球環境についての話題に関心のあるユーザーです。この入口は膨大な「活動について」のページが入口になっていて、検索キーワードも閲覧開始ページも多種多様でロングテールになっていることがわかりました。
ステップ 3 サイト内遷移の分析 ~ ボトルネックはどこか
次にそれぞれの入口ページからのボトルネックを調査しました。トップページから訪問したユーザーは、寄付の説明ページまではいくものの、そこから申し込みに進む数が極端に少ない状況がわかりました。一方「活動について」のページから訪問したユーザーは、他のページを閲覧せずに直帰してしまう場合が多いということがわかりました。
上記の分析結果から、対策として下記の二つが改善のポイントとして浮かび上がりました。
トップページのラベリングの改善
寄付の説明ページのわかりやすさの改善
活動についてのページから、サイト内へ誘導するリンクの関連性の強化
これらの改善案を実際に適用した結果、前述したサポーター登録数の倍増、という結果に結びつきました。
*分析時に有効だった主な Google Analytics の機能や解析手法
上記の分析の過程で使用したGoogle Analytics の機能や有効だった解析手法は下記の通りです。
外部ドメインにあるASPの計測
WWF Japan では会員登録や寄付申込に、外部の ASP を使用していたため標準のトラッキングコードによる分析ができませんでした。そこで登録や申し込みの完了ページを自社ドメインに戻すことで標準のコードを使用して分析ができるようになりました。この解析手法の詳細につきましては
こちらのページ
をご覧ください。
E コマース機能と目標値
E コマース機能
と
目標値
を使用してコンバージョン毎に売上げを記録するように設定しました。このように設定するとアクセス解析のデータを金額ベースで分析することが可能になります。その結果、例えばセッション数が多くても金額ベースでは効果が少ない参照元や、逆にセッション数は少なくても効果の高いキーワード等が見えてきました。
コンバージョンから遡った分析
アドバンス セグメント
を使って、コンバージョンしたユーザーだけにレポート データを絞り込み、会員登録や寄付申込を行う際の流入経路や、サイト内の遷移を分析しました。これによりロイヤルユーザーの訪問傾向やサイト内での動向を詳細に分析することができました。
閲覧開始ページの分析
ページ遷移レポート
を使用して、入口ページから次にどのページへ移動したかを分析して、作り手の意図とユーザーの意思とのギャップを明らかにする事で、ランディングページの改善点がわかってきました。
キーワードによるセグメント
前述のコンバージョンしたユーザーの分析だけでなく、セグメントの対象を検索キーワードにして「WWF」を検索キーワードに含むユーザーの分析や、新規ユーザーとリピーターによる傾向の違い等を分析しました。
* リニューアル後、さらに PDCA の「C」の分析を実施
アクセス解析イニシアチブでは、さらにリニューアルから3か月以上経過した3月にも、やはり25名のワークショップを実施しました。PDCA サイクルを、計画フェーズ ( Plan ) と、検証フェーズ (Check) で、Google Analytics によるアクセス解析を実施し、さらにここからの改善の取り組みを継続的に進めています。
WWF Japan三間淳吉氏のコメント
「今回のリニューアルとその成果は、アクセス解析イニシアチブと取り組んだ Google Analytics によるワークショップがなければ実現できなかったと考えています。説得力のある問題点の指摘と改善方針が得られたことで、サイト改善を強力に推し進めることができました。また、ワークショップというユニークな試みを通じ、局内でもウェブに対する理解が非常に深まったと考えています」
なお、アクセス解析イニシアチブは、引き続きアクセス解析を通じた社会貢献の取り組みを行っていく計画で、今年度(2010年4月から2011年3月末まで)も引き続き、新たにアクセス解析を通じたサイト改善に取り組みたい NPO や、NGO、地方自治体などのワークショップへのデータ提供を募集しているとのことです。
詳しくは
アクセス解析イニシアチブのサイト
をご覧ください。
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